蔡英文総統が27日午後、「台北流行音楽中心(TAIPEI MUSIC CENTER)」(以下、「台北ミュージックセンター」)のオープニングセレモニーに出席し、自由民主な台湾において、流行音楽が政府によるサポートの下で盛んに発展していくことに期待した。
蔡総統はあいさつの中で、「今日は流行音楽界にとって大切な日だ」とした上で、台湾は過去数十年、常に中国語流行音楽の中心で、今も歌い継がれる名曲はいずれも台湾から始まったものだと指摘、その理由として台湾が自由民主の社会で様々な音楽の多元的な表現を可能にしていることを挙げた。
台北ミュージックセンターの収容人数は5,000~6,000人。遮音、防震、演奏などの専門的な設備はいずれも国際基準を満たしているほか、複数のホール(ライブハウス)があるため演奏者はそのパフォーマンスに合わせて場所を選択出来る。
蔡総統は、このところ新型コロナウイルスのため公演が多く取り消され、音楽関係者の収入も減っただろうと関心を寄せた上で、台北ミュージックセンターのオープンは台湾の流行音楽の再始動を象徴していると述べ、同センターの公演スケジュールがすでに年末まで埋まっていることを明らかにした。
流行音楽は大衆音楽だとする蔡総統は、台北ミュージックセンターに続いて来年には台湾南部・高雄市の「高雄流行音楽中心」(高雄ミュージックセンター)も正式な運営を始めると述べ、台湾の南北に流行音楽のベースが出来ることを歓迎した。そして、自由民主の台湾において、今後流行音楽が政府によるサポートの下で盛んに発展していくことに期待した。
また蔡総統は、「今日出席したのは文化部(日本の省レベル)の宣伝に協力するためでもある」と述べ、「藝FUN券」が当たったにもかかわらず未使用の人はそれを使ってチケットを買い、台北ミュージックセンターで台湾の流行音楽の魅力をしっかり感じてほしいと呼び掛けた。「藝FUN券」は新型コロナウイルスによって打撃を受けた個人消費を刺激し、経済を立て直すための電子クーポンの1つ。博物館や芸術劇場、書店、映画館、ライブハウス、展覧会など特約店及び施設で使用できる。